大河ドラマ 紀行アクセス

大河ドラマの紀行コーナーで紹介された場所の行き方などを調査しています。 ※時刻表等の情報は基本的に調査当時の情報になります。実際に訪問する時には公式ページ等で最新の情報をご確認ください。また間違った情報や古くなってしまった情報等がありましたらコメント等でお知らせいただけますと嬉しいです。

鎌倉殿の13人 第23回 紀行:頼朝の井戸の森・曽我の隠れ岩

鎌倉殿の13人
第23回 2022年6月12日放送
本編タイトル「狩りと獲物」
紀行コーナー:頼朝の井戸の森(静岡県裾野市)・曽我の隠れ岩(静岡県富士宮市



はい、今回は「富士の巻狩り」の回でしたね。と言うよりも「曾我兄弟の仇討ち」の回と言った方が良いのでしょうか。今回もなかなか三谷幸喜さんの脚本が冴え渡っていたように感じました。「敵討ちを装った謀反ではなく、謀反を装った敵討ち」と言うのはそのセリフに酔っている感じもしますが。後世に伝えられる歴史は史実かどうかは分からないと言うことを、当時でさえ事実は広くは知られないと言う解釈で乗り切っているのですね。興味深いです。北条政子が万寿が鹿を射止めたことを大したことではないと言うのも吾妻鏡の記述にあるらしいのですが、劇中のように本音は分かりませんよね。あと今回の大河では万寿(源頼家)を無能には描かないようなので少し安心しました。吾妻鏡は北条家を正当化するために頼家を貶めている可能性があるらしく。そもそも富士の巻狩り(1193年)時点では万寿(源頼家(1182生))は満10歳、「成長著しい」金剛(北条泰時(1183生))は満9歳か10歳のはずです。劇中では二十歳前後のように見えましたが、実際は子役でもいいくらいなんですよね。まあ子役だとストーリー的に難しかったのかも知れません。ちょっと余談が長くなりすぎました。


では今回も紀行コーナーのアクセスを見ていきましょう。

「頼朝の井戸の森」
静岡県裾野市
JR「裾野」からバス「十里木高原別荘地管理事務所前」下車 徒歩35分


「曽我の隠れ岩」
静岡県富士宮市
JR「富士宮」からバス「白糸の滝入口」下車すぐ

それぞれ「富士の巻狩り」と「曾我兄弟の仇討ち」ゆかりの地ですかね。いやー、曽我の隠れ岩は白糸の滝の近くなのでまだ良いのですが、頼朝の井戸はなかなかに難易度が高いです。。。




頼朝の井戸



上のGoogle My Mapが頼朝の井戸の周辺なのですが、これがなかなかに悩ましいです。まずNHK公式のアクセス情報では裾野駅から「十里木高原別荘地管理事務所前」バス停下車で、そこから徒歩35分です。しかしもっと近いバス停があるんですよね。それが「十里木」バス停です。もう頼朝の井戸まですぐです。十里木は(じゅうりぎ)と読みます。悩ましいのは確かに「十里木」バス停より「十里木高原別荘地管理事務所前」バス停の方が通っている路線は多いんですよね。

十里木高原別荘地管理事務所前の時刻表 路線一覧 - NAVITIME

3路線ありまして、

のようになっています。上記それぞれのリンク先には各社の公式の時刻表をリンクしてあります。それぞれの路線の運行本数ですが、これがまた上記リンク先を見てもちょっと分かりにくいのですが、

  • 三島駅から:5往復(7/16~8/21)、2往復または3往復(その他の期間[詳細省略])
  • 御殿場駅から:7往復
  • 富士駅から:土日休のみ1往復

のような感じになっています。

さて、NHK公式のアクセスは裾野駅からでしたよね。これは三島駅からの路線が途中で裾野駅を経由している形になっています。で、バスを降りてから徒歩35分と。。。


それではここでより近い「十里木」バス停の方を見ていきましょう。上記の3路線のうち「十里木」バス停に行くのは御殿場駅からの路線と富士駅からの路線のみになります。富士駅からは土日休のみ1往復なのでちょっと置いておいてと・・・

御殿場駅から十里木への路線図(富士急モビリティ公式ページより抜粋)

上の図が御殿場駅からの路線図を抜粋したものですが、黄色と青色の路線が来ている「富士サファリパーク」の次がNHK公式の「十里木高原別荘地管理事務所前」。青色の路線の終点が「十里木」バス停になります。この青色の路線の運行本数はというとざっくり5往復(詳細省略)なんですね。つまり御殿場駅からの7往復中5往復は頼朝の井戸すぐの「十里木」バス停まで行っているわけです。ただし三島駅からの路線は「十里木」へは行きませんから本数はやっぱり少なくなることは否めません。

それでも個人的には「十里木」バス停をお勧めしたいですね。理由はこちら。。。

上記は「十里木高原別荘地管理事務所前」バス停から「頼朝の井戸」までのGoogle Mapsによる徒歩ルートです。バス停の名称からも分かるようにこの辺りは別荘地になっているんですね。その別荘地を突っ切るようなルートになります。また、



上記が「十里木高原別荘地管理事務所前」バス停のストリートビューなんですが、徒歩ルートはこの奥の左に入る道を行くルートなんですね。容易に迷いそうな気がするのは私だけでしょうか?

「十里木」バス停から「頼朝の井戸」までの徒歩ルートも載せておきます。あまりに近いのでちょっとバカバカしいのですが。実際には「十里木八幡宮」への参道を通ってアクセスする方が良いかも知れません。

「十里木」バス停のストリートビューも貼っておきますね。手前の鳥居は「十里木八幡宮」の鳥居です。このアングルの奥の方が「頼朝の井戸」になります。



ところで先ほどのバス路線図でも出てきましたが、ここは富士サファリパークに近いんですね。富士サファリパークのアクセス案内のページも分かりやすいので参考にしてみてください。

www.fujisafari.co.jp

で、「十里木高原別荘地管理事務所前」ではなくて「富士サファリパーク」バス停からの徒歩でも良いのではないかと思い検討はしてみました。別荘地を横切るルートよりは迷わないかと思ったもので。それに距離も少しだけですが短いみたいなんですよね。というわけで検討してはみたのですが、やっぱり国道469号という幹線道路を歩くのはかなり危険だなと思ったので筆者としてはお勧めしません。という結論に至りました(笑)。

駿河国一之宮 富士山本宮浅間大社

アクセス情報は紹介されていないのですが、コーナー内で駿河国一之宮の富士山本宮浅間大社が紹介されていました。簡単に書いておくと富士宮駅から徒歩圏内ですね。下記は何故か南口からの徒歩ルートになってますが、北口からの方がより近いです。

ちなみに今回の鎌倉殿の13人の紀行コーナーで諸国一之宮(一宮、一ノ宮、一の宮)が紹介されたのは今回で三社目です。これまでに紹介されたのは、

になります。今後、今回の大河で紹介される可能性のある一之宮は相模国一之宮の寒川神社ですかね。誰のゆかりの地かは知っている人は知っているでしょうからここには書かないでおきましょうか。

この紀行コーナーのアクセス調査は第12回から書き始めているので第4回や第7回の記事はまだないのですよね。第12回以前も遡って調査したいとは思っているのですが、今回もずいぶん遅くなってしまいましたし、いつになったらそちらにも手が回るかなり怪しいです。数少ない期待されている方々には気長に待っていただければと思います。

曽我の隠れ岩

こちらは「曾我兄弟の仇討ち」のゆかりの地ですね。近くに白糸の滝という観光地があるため頼朝の井戸ほどは難易度は高くない感じでしょうか。



「曽我の隠れ岩」の近くには討たれた方の「工藤祐経の墓」があります。またそれらの南方のバス停3つぐらいのところに「曽我八幡宮」や「曽我兄弟の霊地」がある形です。「白糸の滝」は曽我の隠れ岩から西側の徒歩圏ですね。そもそも最寄りのバス停が「白糸の滝入口」ですし。

アクセスとしては比較的シンプルで、富士宮駅から富士急静岡バスの白糸の滝行きに乗るのが一番分かりやすいと思います。本数は1時間に1本程度ですかね。

富士急静岡バス:富士宮駅~白糸の滝~足形・休暇村富士・猪の頭方面行き 時刻表

曽我の隠れ岩・工藤祐経の墓へは「白糸の滝入口」バス停、曽我八幡宮・曽我兄弟の霊地へは同じ路線の「新田」バス停が最寄りになります。

曽我の隠れ岩・工藤祐経の墓

以下のストリートビューの奥の階段の先が「曽我の隠れ岩」。



上記のストリートビューから振り返って反対側の道を進むと以下の「工藤祐経の墓」があります。



曽我八幡宮・曽我兄弟の霊地

こちらは新田バス停が最寄りです。以下のストリートビューの道の両側にあるバス停が新田バス停。このアングルは南を向いていて、奥の左に入る道の方向が曽我八幡宮になります。



曽我八幡宮と曽我兄弟の霊地のストリートビューもそれぞれ貼っていきましょう。



上記の曽我八幡宮は北向きのアングルですね。ここから右方向の道を進むと曽我兄弟の霊地の方向になります。



上記が曽我兄弟の霊地への入り口です。「曽我兄弟霊地130m」の標識が見えるでしょうか。後ろを振り返った道が曽我八幡宮からの道になっています。上の方の曽我の隠れ岩周辺のGoogle My Mapsを拡大するとストリートビューのアングルの方向の矢印も記載しているので確認して見てもらうとより分かりやすいかと思います。

モデルルート

さてモデルルートです。今回もなんとか東京駅発日帰りルートで組みました。まず頼朝の井戸に関しては御殿場駅経由にしたいと思います。頼朝の井戸と曽我の隠れ岩を一日で周るのはあんまり意味ないかとも思うのですが、まあモデルルートなので今回の紀行コーナーで紹介されたところを巡るということで。また、御殿場駅富士宮駅も新幹線駅からの便があまり良くないということもあって新幹線は使っていません。ですので青春18きっぷが使える期間であれば1枚でかなり節約できるルートになっています。(御殿場駅へは新宿駅から小田急経由の特急ロマンスカー「ふじさん」という手もあるのですが、それはまたの機会にとっておくことにします)※実際に訪問する場合にはくれぐれも最新の情報をご確認ください。

時刻 場所 概要 料金
08:32発 東京駅 JR東海道本線国府津 1,980円(御殿場駅まで)
09:44着 国府津駅 (乗り換え6分)
09:50発 国府津駅 JR御殿場線・御殿場行
10:43着 御殿場駅 (乗り換え17分)
11:00発 御殿場駅(富士山口) 富士急モビリティ[J1]・十里木行き 900円
11:43着 十里木バス停 (頼朝の井戸 見学47分)
12:30発 十里木バス停 富士急モビリティ[J1]・御殿場駅行き 900円
13:13着 御殿場駅(富士山口) (乗り換え12分)
13:25発 御殿場駅 JR御殿場線・沼津行 990円(富士宮駅まで)
13:58着 沼津駅 (乗り換え17分)
14:15発 沼津駅 JR東海道本線・島田行
14:34着 富士駅 (乗り換え19分)
14:53発 富士駅 JR身延線西富士宮
15:11着 富士宮 (乗り換え9分)
15:20発 富士宮 富士急静岡バス・休暇村富士行き 630円
15:48着 白糸の滝入口バス停 (曽我の隠れ岩等 見学53分)
16:41発 白糸の滝入口バス停 富士急静岡バス富士宮駅行き 160円
16:43着 新田バス停 (曽我八幡宮等 見学70分)
17:53発 新田バス停 富士急静岡バス富士宮駅行き 550円
18:20着 富士宮 (乗り換え17分)
18:37発 富士宮 JR身延線・富士行 2,640円(東京駅まで)
18:55着 富士駅 (乗り換え17分)
19:12発 富士駅 JR東海道本線・熱海行
19:52着 熱海駅 (乗り換え11分)
20:03発 熱海駅 JR東海道本線(上野東京ライン)・小金井行
21:44着 東京駅 (計8,750円)(青春18きっぷ使用の場合:3,140円+18きっぷ1枚)

うーん結構な強行軍ですね(笑)。頼朝の井戸、曽我の隠れ岩、曽我八幡宮の各見学地ではそれぞれ1時間前後確保しているのでそれはそれで逆に時間があまりそうでもあるのですが、それ以外が移動・乗換の連続になってしまっています。移動自体を楽しめる人でないと少し難しいかも知れません(筆者はどちらかといえばそちら側の人なのでOKなのですが)。やっぱり同時に行くというのがなかなか無理があって、富士宮駅を起点に曾我兄弟の仇討ち関連+富士山本宮浅間大社あたりだともう少しゆったり回れそうです。


青春18きっぷを使えれば5,610円分を1枚でまかなえます。日帰りで考えると東京からこの辺りの距離の往復がちょうど効率が良い気がしますね。例えば、両方一之宮である三嶋大社富士山本宮浅間大社を東京からの日帰りで訪ねるのとかちょうど良い気がします。

最後にNHK公式のアクセス情報について少しだけ。これはあくまで筆者の推測ですが、NHK公式としてはできるだけ所在地の自治体経由のアクセスを提示したいという力が働いているのかなと想像しています。史跡など(特にまだ観光地化されていない場所)の整備・管理をしているのは多くの場合、所在地の自治体な訳でして、せっかく整備している史跡を訪れる人が増えても自分の所の自治体の駅などを経由しないようでは少しやるせない気分になりますよね。とはいえ訪問する側にとってはできるだけ便利なルートを提示してもらいたいですし、もっと便利なルートがあることに後で気づくとそれはやるせない気分になります。まあすぐには良い答えはないのかも知れませんが、ここのようなサイトがそのようなやるせない気持ちを防ぐ情報源になれるといいかななどと思っております。

それでは今回はこの辺りで。

過去の調査リストはこちらから
taiga-kikou.hatenablog.com